SESの引き抜きで「案件ごとうちに来ない?」と言われたら|転職の自由との境目、違法になりうる引き抜き、就業規則・誓約書で確かめることと断り方

天色ななみが退社前に会社のノートパソコンを保管庫へ戻し、個人のバッグだけを持つイラスト

こんにちは、おうどんです🍜

おうどん

ななみさん、もし客先で『今の案件ごと、うちに来ない?』って言われたらどうする?

ななみ

その案件、おうどんさんのものでしたっけ

おうどん

……毎日通ってるから、ちょっとはおうどんのものかなって

(会話と、この記事の声をかけられる場面は、説明用に作ったものです)

最近、X で SES 業界の内部告発が話題になっています。
経歴の水増し、引き抜き、会社に書かされる口コミ。
業界に少しでもいた人なら、「どこかで聞いたことある」話ばかりです。

おうどんは、根っこは1つだと思っています。
エンジニアを人ではなく、単価のついた駒として数える考え方です。
駒なら、経歴は盛る。よその駒は、案件ごと持ってくる。口コミは、駒に書かせる。

今回の告発では、マッチングアプリで「エンジニアに会いたい」と募集し、仲良くなってから採用の面談につなげていた、という話まで出ていました(告発した側の主張です)。
本当かどうかは、ここでは置いておきます。でも、出会いの場を人集めの道具として見ていないと、まず出てこない発想です。

特定の会社の話ではありません。こういう手口が成り立ってしまう業界の仕組みが、闇なんです。

今日は、その中から「案件ごとの引き抜き」を取り上げます。
うどん屋でいえば、よその店の職人に「うちに来ない?」と声をかけるのは、ふつうの話。
でも「屋台ごと引いてきてよ。常連さんも一緒に」と言い出したら、話が変わります。

読者「屋台、引いて歩けるんですか」

引けます。でも、その屋台はお店のものです。

先に結論です。

  • 転職そのものは自由。声をかけること自体も、ふつうは問題になりにくい。問題になりうるのは、案件(客先との契約)を持っていく前提の誘い方と、移る前の情報の持ち出し
  • 「案件ごと」と言われたら、その場で返事をしない。今の会社の就業規則・誓約書、客先との契約の当事者、移ったあとも同じ現場に残れる根拠、の3つを確かめる
  • 今の単価や契約の中身を聞かれても、答えない

(業界の傾向や会社の見方は、IT業界20年のおうどんの考えです。法律の話は、条文・裁判例・弁護士の解説を確かめた範囲だけ書き、違法かどうかの断定はしません。法律相談ではないので、実際に困っている人は弁護士や労働局などに相談してください)

目次

「案件ごと」の誘いは、ふつうの転職の誘いと何が違うか

職人が店を移るのは自由。屋台は店のもの。この2行で、だいたい半分は説明が終わります。

まず、転職の自由から。
日本国憲法22条1項は、公共の福祉に反しない限り、職業選択の自由を認めています。
また、民法627条1項では、期間の定めのない雇用は、いつでも解約の申入れができ、申入れから2週間で終了する、とされています(就業規則の定めや有期契約など、個別の事情で扱いが変わることがあります)。

読者「じゃあ、案件ごと移るのも自由ですよね」

おうどん

職人が移るのは自由。屋台は、そもそも職人の持ち物じゃない

ここが今日いちばん大事なところなので、契約を分けて書きます。
SES で客先に入っているエンジニアの周りには、ふつう、少なくとも2つの契約があります。

契約誰と誰の契約かエンジニア本人は当事者か
雇用契約エンジニア本人と、今の会社(SES の会社)当事者
客先との契約(準委任など)今の会社と、客先(または間に入る会社)当事者ではない

「案件」と呼んでいるものの正体は、下の行、会社と会社の契約です。
エンジニアが辞めても、その契約が自動でついてくるわけではありません。客先が契約を切り替えるかどうかは、客先と今の会社の契約の中身と、客先の判断しだいです(契約書の中身は会社ごとに違うので、この記事では一般的な定めを決めつけません)。

つまり、「案件ごとおいでよ」の「ごと」の部分は、誘っている人にも、誘われているあなたにも、本当は約束できないものなんです。

屋台「ぼく、どこに行くんですか」

屋台に聞いても答えは出ません。持ち主に聞いてください。

比べると、こうなります(右の列はおうどんの整理です)。

ふつうの転職の誘い案件ごとの誘い
誘っているものあなたあなたと、今の会社の契約
あなたが決められるか決められるあなたの分だけ。契約は決められない
よく出てくる質問経験・希望・年収今の単価・契約の期間・客先の担当者
移ったあとの現場新しい会社が探す同じ現場に残れる、と言われるが根拠は客先しだい

声をかけられる場面と、その場で返事をしない理由

声は、だいたい思っていないところからかかります(ここからの場面は説明用の架空の例です)。

  • 客先の休憩所で、別の会社から来ている人に「うちのほうが単価いいよ」と言われる
  • 現場の飲み会や会食で、隣の席の人が名刺を出してくる
  • 仕事と関係のない出会いの場で仲良くなった人が、あとから「うちで働かない?」と言い出す

誘う人「今の現場、そのまま続けられるようにするからさ」

おうどん

それ、客先に聞いたんですか

誘う人「……まあ、なんとかなるよ」

なんとかなる、は契約書に書けません。

3つ目の出会いの場の話は、冒頭の告発の話と同じ形です。
そういう場で「うちで働かない?」と言われたら、その場で返事をしないで、会社名と求人の条件を、自分で調べてください。名刺や口頭の話ではなく、会社の公式の求人や、登記などの公開情報で確かめる、ということです。

その場で返事をしないほうがいい理由は、3つあります(おうどんの考えです)。

  1. 「ごと」の部分は、相手もあなたも約束できない(前の章の話)
  2. その場の会話で、今の会社の単価や契約の中身を話してしまいやすい
  3. 今の会社の就業規則や誓約書に何が書いてあるか、たいてい覚えていない

読者「就業規則、入社の日に見せてもらった気がします」

おうどん

おうどんも。そして、そのとき以来会っていない

たぶん、多くの人がそうです。だから次の章で、確かめに行きます。

声をかけられたら確かめる3つのこと

返事の前に確かめるのは、この3つです。順番もこのままで大丈夫です。

1. 今の会社の就業規則・誓約書に、何が書いてあるか

  • 秘密保持(会社の情報を外に出さない)の定め
  • 競業避止(辞めたあと、同じ仕事や同じ客先の仕事をしない)の定め
  • 退職の申し出の時期(何か月前、など)

入社のときに、誓約書に署名していることもあります。手元にないなら、会社に写しをもらえるか聞いてみてください。

辞めたあとの競業を制限する定めが、いつでも有効とは限りません。
愛知県雇用労働相談センターの雇用指針のページでは、退職後の競業制限は、合理的な範囲を超えて職業選択の自由を不当に拘束する場合は公序良俗に反して無効とされる、という裁判例の傾向が紹介されています。判断では、期間、場所の範囲、職種の範囲、代償の有無などが見られるとされています。

ただし、有効か無効かは、書き方と事情しだいで個別に決まります。
「どうせ無効でしょ」と自分で決めて動くのではなく、何が書いてあるかを確かめて、心配なら専門家に聞く。ここまでが確かめる側の仕事です。

読者「誓約書、読んだら怖いことが書いてありそう」

おうどん

読まないほうが怖い。屋台の看板に、何が書いてあるか知らずに引くようなもの

2. 客先との契約の当事者は誰か

あなたが今いる現場の契約は、今の会社と客先の契約か。それとも、間にいくつかの会社が入っているか。
多重下請けの記事で書いた「自分の商流の確かめ方」が、ここでもそのまま使えます。

誘ってきた人が「客先とはもう話がついている」と言うなら、それは誰と誰の話か、を聞いてください。
客先の、契約を決められる立場の人の話なのか。現場で一緒に働いている人の感想なのか。

3. 移ったあとも同じ現場に残れる根拠は何か

「移ったあとも、今の現場に入れるという話は、どなたの判断ですか。もし客先が契約の切り替えを断ったら、私はどうなりますか」

ここが一番大事な質問です。
客先が「今の会社との契約のままがいい」と言えば、あなたは新しい会社で、現場のないエンジニアになります。そのとき待機の給与がどうなるかは、ヤバい会社の見分け方の記事の質問をそのまま使ってください。

読者「屋台ごと引いていったら、屋台だけ元の店に戻されて、職人だけ残ったみたいな」

そうです。しかも新しい店には、まだ屋台がない。

🔰 ここまで読めば今日から困らない

  • 転職は自由。でも案件は、今の会社と客先の契約で、あなたが持っていけるものではない
  • 「案件ごと」と言われたら、その場で返事をしない。今の単価や契約の中身は話さない
  • 就業規則・誓約書、客先との契約の当事者、同じ現場に残れる根拠の3つを確かめる

ここから先は中級者向け:断り方と、記録の残し方

ここから先は中級者向け。読み飛ばしてもOKです。

断るのは、思っているより簡単です。理由を全部話す必要はありません。
うどん屋でいえば、「ごちそうさまでした、また来ます」で店を出ればいい。

その場での返し方(例)

  • 「ありがとうございます。今の会社との契約もあるので、この場ではお返事できません」
  • 「転職を考えるときは、自分で求人を見て応募します。会社名を教えていただけますか」
  • 「単価や契約の話は、会社の情報なのでお話しできないんです」

誘う人「ざっくりでいいからさ、今いくらで入ってるの?」

おうどん

ざっくりでも、お店の帳簿は見せられません

単価は、今の会社と客先の契約の情報です。あなたの給料の話ではありません。
それが法律でいう営業秘密に当たるかどうかは、会社での管理のされ方しだいです(次の章)。でも、当たるかどうかを、飲み会の席で判断する必要はありません。話さなければ、悩まなくて済みます。

移ることを考えるなら、順番を守る

誘いの中身がまっとうで、本当に移りたいと思ったら、次の順番がおうどんのおすすめです。

  1. 新しい会社の求人の条件を、書面(労働条件通知書など)で確かめる
  2. 今の会社の就業規則・誓約書の退職の定めを確かめる
  3. 今の会社に退職を申し出る
  4. 現場の引き継ぎをする
  5. 退職のときに、会社の資料・データは手元に残さない

客先との契約をどうするかは、会社同士と客先が決めることです。あなたが「客先に話を通しておきます」と動く必要はありません。むしろ、在職中に動くほど話がややこしくなります(おうどんの考えです)。

読者「客先の人と仲がいいので、一言だけ伝えておくのは?」

おうどん

仲がいい人ほど、その一言が会社に届くのが早い

残しておくもの

  • 誘われた日・場所・相手の名前と会社名
  • 言われた内容(「案件ごと」「同じ現場のまま」「今の単価は」など、言葉そのまま)
  • 自分がどう返したか

誘いを断ったあとに、何かあったとき(相手の会社と今の会社の間でもめた、など)、あなたが情報を渡していないことを説明しやすくなります。

違法になりうる引き抜きの考え方:裁判例と弁護士の解説から

声をかけることは自由。では、どこから問題になるのか。
今回確かめた資料では、どれも「勧誘しただけ」ではなく、やり方と程度で判断する、という形になっていました。

従業員の引き抜き(ラクソン事件)

従業員の引き抜きでよく紹介されるのが、ラクソン事件(東京地裁 平成3年2月25日)です。
労働新聞社の判例紹介によると、英会話教室を経営する会社の取締役営業本部長が部下29名を連れて競業の会社に移り、元の会社が、本人には雇用契約上の誠実義務違反、移った先の会社には引き抜きへの加担を理由に損害賠償を求めた事件です。本人たちは、転職の自由は憲法で保障されているので、転職の勧誘は違法にならない、と争いました。

同じ社の解説記事「転職の自由と引抜き行為」では、単に勧誘で留まれば違法性はない、という見出しのもと、社会的に相当かどうかは、元の会社での地位、人数、勧誘に用いた方法(秘密性、計画性)などから多角的に判断される、と紹介されています。

読者「29人。屋台、何台分ですか」

おうどん

屋台どころか、商店街ごと引っ越してる

弁護士の解説

弁護士の Q&A 記事(中原圭介弁護士、2023年)は、元取締役が退任後に従業員を引き抜いた場合について、原則は適法としたうえで、単なる勧誘の範囲を超え、著しく背信的な方法で行われた場合は違法になりうる、と説明しています。その例として、従業員の一斉かつ大量の引き抜きや、会社の企業秘密を持ち出させる方法が挙げられています。

元取締役の話なので、ふつうのエンジニアにそのまま当てはまるわけではありません。
ただ、「企業秘密を持ち出させる方法」は、案件ごとの誘いで「今の単価は?」「契約はいつまで?」と聞いてくる形と、構図が似ています(ここはおうどんの見方です)。

誰がどんなリスクを負いうるか

資料から言えることと、おうどんの整理を分けて書きます。

立場資料に出てくることおうどんの整理
誘う側(の会社・人)ラクソン事件では、移った先の会社も賠償を求められた勧誘のやり方しだいで、責任を問われる可能性がある
誘われて移る本人ラクソン事件では、部下を連れて移った幹部本人が、雇用契約上の誠実義務違反を問われた移るだけなら自由。ほかの人を連れていく、情報を渡す、などをすると話が変わりうる
元の会社損害賠償を求める立場引き抜かれた、と感じたら、相手の会社と移った人の両方に請求することがある

読者「移るだけの人は、大丈夫なんですね」

おうどん

移るだけなら。屋台を置いて、手ぶらで行けば

賠償額の目安は、今回確かめた資料では一般的な形で示されていなかったので、書きません。事件ごとに、事情がまるで違うからです。

ここから先は上級者向け:条文と裁判例の書きぶりを確かめる

ここから先は上級者向け。読み飛ばしてもOKです。
どれも個別の事情で結論が変わるので、断定はしません。

読者「上級者向け、急に屋台の設計図の話になりました」

おうどん

設計図を見ると、どこまでが屋台で、どこからが職人の腕かが分かる

顧客を奪う競業の最高裁判決(平成22年3月25日)

最高裁第一小法廷 平成22年3月25日判決(平成21(受)1168)は、引き抜きではなく、退職した従業員が同じ種類の事業を始め、元の会社の取引先から仕事を受けた事件です。人ではなく、お客さんを持っていった話です。

原審(高裁)は、元従業員の競業行為が、社会通念上自由競争の範囲を逸脱した違法な態様で元の雇用者の顧客を奪ったとみられる場合は不法行為に当たる、としたうえで、この事件では不法行為に当たると判断していました。
最高裁は、その結論を認めませんでした。判決文で考慮された事情は、次のようなものです。

  • 退職のあいさつのときに、取引先の一部に独立後の受注の希望を伝える程度のことはしていたが、営業担当だったことによる人のつながりを使う以上に、元の会社の営業秘密の情報を使ったり、元の会社の信用をおとしめたりする不当な方法で営業したとは認められない
  • 取引先のうち3社との取引は、退職から5か月ほどたってから始まった
  • 元の会社と取引先との自由な取引が妨げられた事情はうかがわれない
  • 退職者は、競業を元の勤務先に開示する義務を当然に負うものではない
  • この事件では、退職後の競業避止の特約などは定められていなかった

そのうえで、社会通念上自由競争の範囲を逸脱した違法なものとはいえず、不法行為に当たらない、としています。

読者「お客さんを持っていっても、セーフのことがあるんですか」

おうどん

この事件の事情ではね。秘密のレシピ帳を使っていない、悪口も言っていない、取引先が自分で選んだ、が並んでいた

裏を返すと、営業秘密を使う、元の会社の信用を落とす、取引先の自由な判断を妨げる、といった事情があれば、評価が変わりうる、ということでもあります。案件ごとの誘いで「今の会社は危ないらしいよ」と客先に吹き込むような話は、この線に近づきます(おうどんの見方です)。

営業秘密の定義(不正競争防止法2条6項)

不正競争防止法2条6項では、営業秘密は、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上または営業上の情報であって、公然と知られていないもの、とされています。
秘密として管理されている、役に立つ、知られていない、の3つです。

単価や契約の中身がこれに当たるかは、その会社での管理のされ方しだいです。「単価は社外秘」と決めて、見られる人を絞っている会社もあれば、そうでない会社もあります。
エンジニアの側としては、当たるかどうかを考える前に、話さない、で十分です。

派遣には、雇用を禁じる契約を結ばせない条文がある

少し脇道ですが、知っておくと面白い条文です。
労働者派遣法33条は、派遣元事業主が、正当な理由なく、派遣労働者との間で、派遣先に雇われることを禁じる契約を結ぶこと(1項)や、派遣先との間で、派遣先が派遣労働者を雇うことを禁じる契約を結ぶこと(2項)を禁止しています。

派遣では、働く人の移る自由のほうを守る条文が置かれている、ということです。
SES(準委任など)の会社同士の契約について、同じ趣旨の法令上の定めがあるかは、今回確かめた範囲では見つけていません。SES の契約に、客先がエンジニアを直接雇うことなどを制限する条項が入ることがあるのかどうか、入っていたら有効かどうかも、今回は資料で確かめられなかったので書きません。

屋台「ぼくの持ち主、契約書によって変わるんですか」

変わることもあります。だから、持ち主に聞いてください。

今回確かめていないこと

  • ラクソン事件の判決の判断部分そのもの(今回は判例紹介と解説記事の、読める範囲だけを使いました)
  • SES の契約(会社同士)の引き抜き禁止・直接契約禁止の条項の有効性
  • 引き抜きの賠償額の目安
  • 引き抜きの件数や割合などの統計

誘う側の会社への要求:人を育てずに、案件ごと奪うのをやめてほしい

ここは、おうどんの意見の章です。

ここまで「返事をしない」「確かめる」「話さない」と、声をかけられた人の自衛を書いてきました。
でも、本当におかしいのは、誘う側のやり方です。

エンジニアを1人育てるには、時間がかかります。
その時間をかけずに、よその会社が育てた人を、客先との契約ごと持ってくる。もしそれを件数で数えて、目標にしているような会社があるなら、それはもう採用ではなく、屋台の回収業です。人を駒として数える考え方が、いちばんはっきり出るところだと、おうどんは思っています。

読者「でも、人を採るのは、どの会社もやってますよね」

やっています。採用は悪くありません。転職を誘う人も、悪くありません。
問題は、人ではなく案件を目当てに誘うことと、それを仕組みにすることです。

なので、誘う側の会社に要求します(要求の中身はおうどんの意見です)。

何をどうしてほしいか
誘い方案件ではなく、本人の経験と希望を聞いて誘う。「同じ現場のまま」を、客先の判断なしに約束しない
情報今の単価や契約の中身を聞き出さない
場所仕事と関係のない出会いの場を、採用の入口にしない。誘うなら会社名と求人を最初に示す
育成よその会社が育てた人を持ってくる前に、自分の会社で人を育てる
数字引き抜きの件数を、営業の目標にしない

読者「育てるより、持ってきたほうが早いって言われそう」

早いです。でも、持ってきた人は、また別の会社に持っていかれます。
屋台を引いて回る業界のままでいいのか。ここは、業界全体で考えてほしいところです。

まとめ:職人は移れる。屋台は置いていく

冒頭の「案件ごと、うちに来ない?」。
次に言われたら、こう返せるといいですよね。

おうどん

ありがとうございます。でも、案件は会社と客先の契約なので、私が持っていけるものではないんです

ななみ

言い方もやわらかいですし、それなら相手の顔もつぶしませんね。……正直、もっとふざけた返しが来ると思っていました

おうどん

たまには。屋台は重いので

転職は自分で決められる。案件は、自分の持ち物ではない。

声をかけられたら、まずは今の会社の就業規則と誓約書を1回だけ読んでみてください。
自分の約束ごとは何か。屋台の持ち主は誰か。それが分かっていれば、次の誘いにはゆっくり返事ができます🍜

参考資料

この記事は、2026年10月時点の法令と資料をもとにしています。

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この記事を書いた人

おうどん|癒しと創作をたのしむ雑食クリエイター
写経アプリやクレイセラピー、優しい和風デザインがすき。
ZARDと刀剣と文字に癒されて、今はアプリ作ってます。

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